トヨタ自動車の小型ハイブリッドカー(HV)、「AQUA(アクア)」の国内累計販売台数が2016年2月末に100万台を突破した。
「アクア」は2011年12月に発売。販売開始から4年2か月の大台達成は最速という。これまでトヨタで最も速く100万台に到達したのは「カローラ」の約6年だった。
新車販売台数、2013年から3年連続でトップ
トヨタ自動車の小型HV「アクア」が2011年12月の発売以来、息の長い大ヒットとなっている。発売当時、アクアはガソリン1リットルあたり35.4キロメートルと、HVの「先輩」である「プリウス」を上回る世界最高の燃費性能を誇っていた。ひと回り小さいコンパクトカーで価格も100万円台に落としたことでユーザーが若年層にも広がった。
日本自動車販売協会連合会(登録車ベース)によると、アクアの新車販売台数は、発売がはじまった2012年(暦年)に、いきなり26万6567台を販売して、年間の販売ランキングで第2位に登場。以来、13年に26万2367台、14年は23万3209台、15年には21万5515台を販売して3年連続でトップとなった。じつに年間20万台を超えて売れ続け、一気にトヨタの主力車種にのぼり詰めたわけだ。
2015年は、消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要の反動や軽自動車税の増税の影響で、新車販売台数が4年ぶりの前年割れとなるなか、軽自動車を含めた新車販売台数をみても、14年に首位だったダイハツ工業の軽自動車の「タント」が3位に後退。アクアは2年ぶりにトップに返り咲いている。
最速での100万台達成という、アクアの快走にインターネットには、
「プリウスより印象いいし、レンタカーで借りて乗ったけど、確かに燃費はよかった」
「小さいけど、ハイブリッドが100万円台で出たのは衝撃だわ」
「わりとデザインも悪くないよね? 見た目はけっこう好きだったりする」
と、高く評価する声は少なくない。
その半面、「好み」が合わない人もいるようで、
「後部座席の狭さは異常だよ。実燃費もカタログとだいぶ違うようだし」
「ぶっちゃけ『トヨタのHVで安いやつ』ってだけで売れてるんじゃないの」
「アクアのルーフって、何でつぶれたようなデザインなんだ。格好悪すぎ」
「アクアは独身者やセカンドカー向けかな。ファミリーカーとしては厳しい」
などといった声もある。