民主党と維新の党が合流してできる「民進党」は、結党大会を4日後に控えた2016年3月23日になっても、さまざまなことが「決まらない」「決められない」状態が続いている。党名の「民進党」の文字のデザインは3月22日の会合で決まったものの、ロゴマークは結党大会後に公募して決めることになった。正式決定は大型連休以降に先送りされた。
実は党人事も決まっておらず、去就が注目されているゆるキャラ「民主くん」も、「まずは名前を変えるかどうか、本人で判断してもらわないと...」(枝野幸男幹事長)といった段階だ。今夏の参院選から選挙年齢が18歳に下がるのを前に、3月23日に東京・原宿で決まった若者向けイベントでは、党名を世論調査で決めたことについて「ウケる、テキトー」といったあきれ気味の声も出ていた。
「国民のみんなで進んでいこう、みたいな?」
イベントは、「民主党ハイスクール」と銘打って、パネルディスカッション形式で行われた。10代のモデルやタレント4人と枝野幹事長がパネラーを務め、観客も普段は政治に関心がない10代の若者だ。「民進党」という党名がパネラーに紹介され、モデルの紗蘭(SARA)さん(18)は
「国民のみんなで進んでいこう、みたいな?」
と反応。枝野氏は「そうそう!」と嬉しそうにしていたが、民主党案と維新の党案の折り合いがつかずに、結局は世論調査の結果で決めたことを明かすと、モデルの池田美優さん(17)に「ウケる、テキトー」と、一刀両断にされていた。
「民主くん」の今後についても、枝野氏は
「公認キャラクターで居続けるのは難しそうなんだけど、そもそもが去年の秋までは未公認だった。また未公認キャラとして頑張ってもらえれば、また公認される時も来るかも知れないと期待している。まずは名前を変えるかどうか、本人で判断してもらわないといけない」
民主くんも、黒岩宇洋(たかひろ)青年委員会委員長(衆院議員)が通訳する形で
「大変光栄です。何とか新しい党も応援を続けられるように頑張りたい」
と意気込むのがやっとだった。
枝野幹事長「リスクは取ってやっています」
この日の枝野氏は、「かわいい!」という若い女性からの黄色い歓声でステージに迎えられ、総じて上機嫌で、大ファンのAKB48の話題にも大乗り気だった。
その勢いをかってか、国会議員の不倫や居眠り、ヤジといったさまざまな種類の不祥事も問題になっているなか、枝野氏は
「日本中の選挙区の人が国会議員やってるから東京に宿舎がある。そこ(議員宿舎)に女性を連れ込んでたりする議員がいたら見つけて写真撮ってやろうって、うちのカミさんは常にケータイの写真を撮れるようにしている。『うちの党の議員だったときは黙っとけよ』とはカミさんに言ってある」
と、得意げに語り、若者からは「(週刊)文春より怖い」といった声が上がった。
枝野幹事長はイベントの最中
「リスクは取ってやっています」
と語っていた。