【おはよう日本 けんコン!】(NHK)2016年3月15日放送
「かかりつけ薬局を活用しよう!」
「かかりつけ医」はおなじみだが、「かかりつけ薬局」を聞いたことはあるだろうか。「医薬分業」の波に乗り、国の後押しを受け日本薬剤師会が進めている「地域の健康相談窓口」だ。
街を歩くと薬局の看板が目につくが、薬局の数は全国で5万軒以上あり、実はコンビニエンスストアの数より多い。この地域密着の強みを生かし、薬を売ること以外に「健康」を売るサービスが広がっている。
薬の重複と、飲み合わせに問題がないかチェック
番組の冒頭、中村慶子アナがこう説明した。
「かかりつけ薬局は、薬を売るだけではなく、もっと便利に活用してもらおうとこんなサービスを始めているところもあるのです」
神奈川県川崎市にある薬局。客の中村幸子さん(74)がいくつか薬袋を持ってきた。眼科をはじめ3つの医療機関から処方された薬がたくさん入っている。ほかの薬局から買った薬もあるが、薬剤師が薬を1つ1つチェック。薬に重複がないか、飲み合わせで副作用の心配がないか調べているのだ。高齢者の場合、複数の医師にかかると、自分が飲んでいる薬をすべて的確に医師に伝えるのが難しい人もいる。
薬剤師「場合によっては、医師と相談して薬を変えてもらうこともあります」
中村幸子さん「私のような年寄りにはとても助かっています」
ここで中村慶子アナが「かかりつけ薬局」のポイント第1を強調した。
「薬の重複と、飲み合わせに問題がないかチェックします」
この薬局では、自宅に薬を届けるサービスも行なっている。高血圧の薬を飲んでいる川井貞子さん(79)は足腰が弱って、薬局に行くのが一苦労だ。なじみの薬剤師の白熊怜史さんが「寒いですね。風邪をひいていませんか?」と薬を持って訪れた。壁にカレンダー型の薬を入れるフォルダーがあり、日付を書いた袋に薬を入れていく。飲み忘れを防ぐためだ。
白熊さんは、川井さんの薬袋もチェックした。「ほら、ここにありました」と言って、飲み忘れた薬を見つけた。薬を届けるだけはないのだ。
MCの和久田麻由子アナ「はあ~、そこまでしてくれるんですか」
もちろん、宅配は有料だが、夫の祥三さんはこう感謝する。
「これまでは私が薬のチェックをして大変でしたが、手間がはぶけます」