豪快にアクビをし、ウツラウツラと舟をこぐ。目を覚ましたかと思えば、携帯電話をピコピコいじり、読書にふける――。元法相で自民党の松島みどり衆院議員(59)の審議中の態度があまりに「ひどすぎる」としてネット上で批判が相次いでいる。
松島氏は事務所を通じて「弁解の余地もございません。深く反省しております」との謝罪コメントを出した。
「喫茶店で暇つぶししとるオバハン」「税金払いたくない」
問題となったのは、2016年3月9日の衆院外務委員会だ。席は岸田文雄外相(58)の隣。松島氏の姿は、岸田氏が答弁に立つたび国会のネット中継のカメラにしっかりと映ることになった。
松島氏は開始直後から眠たそうな表情を浮かべ、5分後にはウトウトし始めた。疲労が溜まっていたのか、朝8時30分という開始時間が早すぎたのか。口を手で隠すこともなく、大きなアクビをすることも何度かあった。
起きていても審議内容は上の空。約30分後には携帯電話を取り出して、ボタンをカタカタカタ...。ピンク色のガラケーはその後も度々登場し、よく見えないのか、時おり画面にじっと目を凝らす場面もあった。
開始から1時間経った頃には、なんと本を読み始めた。岸田氏が真横で真剣に答弁しているにもかかわらず、背もたれに寄りかかりながら読書にふける。途中、熟睡状態に陥ったり、ボーっとしたりすることもあったが、「読書タイム」は中継に映っていただけでも20分以上はあったようだ。
ネット中継には、ウトウトしたり携帯電話をいじったりする議員は他にも映っていたが、松島氏は、その中でもズバ抜けて「やりたい放題」だった。
そのためか、この審議動画は「あまりにひどい」としてネットにあっというまに拡散。
「こんな奴らが税金で生活してるかと思うと本当に払いたくない」
「やる気ないのは判りましたので即刻議員辞めてください」
「喫茶店で暇つぶししとるオバハンか!」
などと批判が相次いだ。また、周囲が松島氏に注意しないことに対しても疑問の声が少なくなかった。
読んでいたのは「世界最強の女帝 ......」?
13日には「日刊ゲンダイ」が本人に直撃したが、ネット上の批判について質問すると「知らない。見たことないわ」と答えたきり、無言を貫いたという(15日付紙面より)。
J-CASTニュースが18日に取材を申し込むと、松島氏は国会事務所を通じて「今回の衆議院外務委員会での私の所作につきましては、弁解の余地もございません。深く反省しております」とコメントした。
松島氏は2014年に法務大臣として初入閣。しかし、選挙区内の祭りで自身のイラストなどが描かれた「うちわ」を配っていたことが「寄付行為を禁じる公選法に違反するのではないか」と野党から追及され、2か月たらずで辞任した。
なお、17日放送の「白熱ライブ ビビット」(TBS系)では、松島氏がどんな本を読んでいたのか映像をもとに独自に分析。16年2月に刊行された文春新書「世界最強の女帝 メルケルの謎」(佐藤伸行著)とみられる――と結論づけた。
コメンテーターの千原ジュニアさん(41)は「ちょっと恥ずかしいですね。芸人が『爆笑王チャップリンになる術』みたいのを読んでるみたいなことでしょ?」と皮肉っていた。