【女の相談室】衝撃!膣液を赤ちゃんの顔に塗りたくる 医師も賛否両論の「母ゴコロ」効果は

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性病菌や危険な感染症で命にかかわる行為だが

   しかし、「BMJ」誌の報告の中で、英ロンドン大学のオーブリー・カニングトン氏ら6人の医師は連名でこう警告した。

   「vaginal seedingの安全性や効果は科学的に証明されていない。産道の中には母親が症状に気づいていない、B群連鎖球菌やヘルペスウイルス、クラジミア、淋菌などの病原体がたくさん棲みついている。特にB群連鎖球菌は感染すると新生児の命に関わる危険な感染症だ。それに赤ちゃんの腸内細菌には、膣液を塗るより、母乳を与える方が大きく影響する」

   一方、2016年2月2日発行の英医学誌「ネイチャー・メディスン(NM)」は、「vaginal seeding」が新生児の腸内細菌の状態を向上させるとする研究を発表した。それによると、帝王切開で生まれた4人の子に母親の膣内に1時間置いたガーゼで膣液を塗りつけた。その後、この4人の腸内細菌状態を、膣液を塗らなかった帝王切開児7人、通常出産児7人と比較した。すると、出生後30日の時点で、4人の腸内細菌状態は、膣液を塗らなかった帝王切開児7人よりも向上し、通常出産児7人に近い状態になった。

   ただし、この論文では「膣液を塗った場合でも、通常出産児が持つ腸内細菌の中で持っていないものが多くあり、完全な状態ではないことがわかった。どういうやり方だと完全に近づくのか、vaginal seedingはまだ一歩を踏み出したばかりだ」と慎重である。

   「BMJ」誌が指摘した「危険性」には触れなかった。

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