脳科学者の茂木健一郎さん(53)が、2016年3月15日配信の週刊文春電子版記事で「学歴詐称疑惑」を指摘された経営コンサルタント、ショーン・マクアードル川上(ショーンK)さん(47)について、ブログで言及した。
番組で共演したショーンさんを「発言の的確さなど、素敵だと思いました」と評価し、「学歴詐称」と発言そのものは関係があるのか、などと問題提起している。
「ある方のことを考える上で、学歴などは、一切参考にしません」
茂木さんがショーンさんに触れたのは16年3月15日夜、16日朝に更新された2つのブログ記事。
15日夜のブログでは「お仕事でご一緒した時、その素敵なお人柄に魅せられましたし、そのさまざまな問題についての見識も、素晴らしいと思いました」と高く評価し、「(ショーンさんの)学歴は、認識していませんでしたし、たとえ認識していたとしても、それが、ショーンKさんの印象に影響を与えたとは思いません」と共演時を振り返った。
そして「私個人」としての考え方だとことわりつつ、「ある方のことを考える上で、学歴などは、一切参考にしません」と書いている。
16日朝、再びブログでショーンさんに言及。事実と異なる経歴は「訂正された方がいい」と問題視しながらも「お人柄や、ご発言の的確さなど、素敵だと思いました」と共演時を再び振り返り、「『ハーフ』であるとか、国際的に活躍されている『経営コンサルタント』であるとか、あるいはハーバード大学のMBAであるとか、そういうことは一切関係ないし、(共演時に)参照もしませんでした」と明かした。
そして、ショーンさんが「報道ステーション」(テレビ朝日系)に出演していたことについて「コメントも、実質において良いものだったからこそ、視聴者はご覧になっていたのではないでしょうか」と指摘、「その際、ショーンKさんの経歴は、本当に関係があったのでしょうか?」と疑問を投げかけた。
「倫理観と人柄は切り離せない」「良いコラム」と賛否両論
最後に、「『ハーフ』『国際的に活躍する経営コンサルタント』『ハーバードMBA』 といったイメージの文脈をつくっているのは、世間だと思います。そして、そのような文脈に価値があると思うのも、世間でしょう。その世間に、私はどうやら入っていません」とショーンさんの「学歴詐称」のみを取り上げる世間の風潮を皮肉った。
茂木さんのブログ内容については、ツイッターで
「倫理感と人柄は切り離せるものではない」
「首尾一貫して人を見る目がない」
といった批判だけでなく、
「とても良いコラム」
「(ショーンさんの)中身は本物の方です」
と共感の声も巻き起こっている。
ショーンさんは16年3月15日、所属事務所のサイトで週刊文春の報道内容を大筋において認め、「大変な誤解とご迷惑をおかけしておりました」と謝罪。コメンテーターとして出演していた情報番組「とくダネ!」(フジテレビ系)や「報道ステーション」、司会を務める予定だった4月4日スタートの情報番組「ユアタイム~あなたの時間~」(フジテレビ系)などの降板を番組側に申し入れたと明かしている。