入れ墨除去「違法店」で皮膚のただれ
一方、彫った入れ墨を取り除く場合はどうか。高須クリニックのウェブサイトに、除去に関するQ&Aがある。色が付いた入れ墨の場合は「切除縫縮手術」や、「面積の広い場合は剥削手術や植皮等の手術」を行うという。入れ墨の状態によっては、とても難しい治療だそうだ。入れ墨が広範囲だったり、色が深く入り過ぎたりという場合は皮膚移植をする場合もある。
皮膚移植をした個所は、周りと比べて若干やけど跡のようになるのがほとんどで、その皮膚を採取した部分も同様の跡が残るそうだ。もちろん医師は、施術で極力目立たせなくなる努力をするはずだが、入れ墨を入れる前の状態に100パーセント戻すのは至難の業だろう。
医療機関でもこれほど難しいという入れ墨の除去、まして「違法店」で施術を受けたとしたら、その結果がどうなるかは想像に難くない。2015年5月27日付の毎日新聞朝刊は、入れ墨除去の需要が増している半面、費用が決して安くないところから格安で施術する違法店が出てきていると報じた。記事では捜査関係者の話として、違法店はレーザー照射で除去することが多く、太い輪ゴムで強くはじかれるような激痛が走る場合があるという。「皮膚がただれた」「やけどのような水ぶくれができた」との訴えがあると、紹介されている。