軽減税率になれば「出前」の方が安くなる? 麻生財務相も認める「外食店の混乱」

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ファストフード店のマニュアルをどうする

   いずれにせよ、店側はかなり複雑な対応を迫られる。アルバイト店員が多いファストフード店側がトラブルなく対応できるのか。こうした点についての対応を、店員マニュアルにどう書くのだろうか。

   このほか、食品とそれ以外をまとめて販売するセット商品は、1万円以下で食品が主体なら軽減税率8%の対象だが、麻生財務相は2月19日の衆院予算委で、ティッシュにおまけのジュースが付いた場合と、ジュースにおまけのティッシュが付いた場合の違いを問われ、「ある程度の量のティッシュボックスに少量のジュースをおまけにする場合は10%。逆にある程度のジュースに少量のティッシュなら8%」と答弁。ただ、どちらが「主」でどちらが「従」かの線引きは、はっきりしないままだ。

   曖昧な事例が続出する議論に業を煮やしたのか、麻生財務相も2月15日の衆院予算委で「混乱はある程度、覚悟しておかないといけない」と本音を漏らし、軽減税率導入による中小企業の事務負担増に関して、経営への影響が「100あったとか、1000あったとかいろいろ出てくる」と述べ、野党から「中小企業の倒産を容認するのか」と厳しく批判される場面もあった。

   軽減税率の導入まで1年余り。政府は消費者や事業者の不安にどこまで答えられるのだろうか。甚だ心もとないというのが、これまでの国会審議を聞いた多くの人の感想のようだ。

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