アップル vs FBI、アイフォーン「ロック解除」でチキンレース 「安全か、プライバシーか」のルールがない

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1789年制定の「全令状法」が根拠

   実は、FBIが解除要求する根拠は、当局に法の想定範囲を超えた執行権を幅広く認める1789年制定の「全令状法」という古い法律で、21世紀のプライバシー重視とデジタル技術の時代に十分対応するものではないとされる。別の事件でアップル側が裁判所に提出した書面によると、同様にロック解除が求められている事例は9件ある。事案ごとに個別の訴訟に委ね、そのたびに内容が左右にブレる可能性もある。

   NY地裁の事案を扱った判事は「この問題は昔の議員には想像もつかなかったテクノロジーや文化の現実について検討できる政治家同士で議論されるべきだ」と新たな法整備を促した。「安全保障の名の下に、どれほどのプライバシー保護を断念するかだが、簡単な答えはない」(公聴会での議員の発言)とはいえ、時代に合う新たなルールを定める時期に来ていることは間違いない。

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