「立憲民主党」「民進党」って、本当に決まるのか 新党名「世論調査」に民主、維新が再びゴタゴタ

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   民主党と維新の党が合流してできる新党の名称が「決められない」状態が続く可能性が出てきた。両党でつくる党名検討チームでは、結局「民主」の名前を残すかで折り合えず、維新提案の「民進党」、民主提案の「立憲民主党」で世論調査を行い、その結果で党名を決めることが2016年3月10日に発表された。

   この日の会見では、「世論調査の結果で出たものに無条件で従う」ことが確認された。しかし、民主党の岡田克也代表は翌3月11日の会見で「世論調査で決めるのではなく、それを参考にして決める」と発言。党名チームが決めた名称を覆す可能性を示唆したのだ。

  • 「民主」の文言を残すかで平行線が続いている
    「民主」の文言を残すかで平行線が続いている
  • 「民主」の文言を残すかで平行線が続いている

複数の調査会社に世論調査を依頼

   両党が3月4~6日にかけて行った公募では1万9933件の案が寄せられ、党名検討チームの段階は候補を2つに絞り込んだ。

   10日の会見では、民主党の赤松広隆衆院議員が「立憲民主党」について

「安倍政権で『立憲主義、憲法に従っての日本の政治、社会が大丈夫か』という心配を国民の皆さんからいただいている中で、我々民主と維新が一緒になって、幅広い国民のみなさんとともに連帯して、大きな立憲主義を守る渦をつくっていきたい」

と述べた。「立憲民主党」は、略称にすれば「民主」の文言が残る。

   一方、維新の党の江田憲司衆院議員は「民進党」について

「読んで字のごとく、民、国民とともに進む政党。常に国民の立場に立って政治を進めていくんだという意味を込めた。さらに、進むという字は、進化・進歩という言葉があるように、改革・イノベーションを前進させていくという意味も込めた」

と説明した。

   ちなみに、「立憲」という名のつく政党は、立憲政友会など戦前の日本には多かったが、戦後はあまりなじみがない。また「民進党」は台湾の最大野党と同じ名称で、台湾では次期政権を担うことが決まっている。

   民主、維新は新党名の調整で折り合いがつかなかったため、3月12~13日にかけて複数の調査会社に委託して同じフォーマットで世論調査を行うことになった。10日の記者会見では、

「世論調査の結果で出たものに無条件で従うのか」

という質問に対して江田、赤松両氏がはっきりと頷き、維新の松野頼久代表も同日、同様の認識を示しており、結論は簡単に出るかに見えた。

   ところが、岡田氏は11日になって、

「世論調査で決めるのではなく、それを参考にして決めると申し上げている。これは事実関係として申し上げておく」

と述べ、赤松氏らの認識と違うことを示唆した。

   両党は合流に向けて「新党協議会」を立ち上げ、その下に「綱領・政策検討チーム」「党名チーム」を設けている。岡田氏は

「チームとしてはそういう(世論調査の結果に従う)ことなんでしょう。最終的に決めるのは協議会ですから...。新党協議会。そこに上がってきて最終的に決定することになる」
「例えば(調査会社ごとに)調査結果が食い違うということがあるかもしれない。そういうときは判断が必要になる」

と述べ、調査ごとに結果が異なった場合に「仕切り直し」になる可能性を示唆した。

新党結党大会は3月27日に決まっている

   ただ、赤松氏は

「公平・公正な形でやれば、当然一緒になるのが当たり前。初めから違うなんてことは考えていない」

と複数の調査で同様の結果が出るとみている。そうなった場合についても、岡田氏は

「尊重しなければならないことは事実。世論調査という手法を取り入れることにしたわけですから。ただ、それ以上の『たられば』の議論を今する必要はないと思う」

などと含みを持たせていた。

   新党の結党大会の日程は、すでに3月27日に決まっている。党名決定までに残された時間は多くはない。

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