玄米や全粒粉パンは心臓病になりにくい 「白色」より「茶褐色」が長生きする理由

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   玄米や全粒粉パンをたくさん食べる人は心臓病になりにくいという研究成果をデンマーク・オーフス大学のチームがまとめ、米栄養学誌「AJCN」(電子版)の2016年2月17日号に発表した。

   米国の研究でも、玄米や全粒粉パンは糖尿病のリスクを下げることがわかっている。よく「白い主食」(白米や小麦粉パン)より精製されていない「褐色の主食」(玄米・ライ麦パンなど)の方が健康に良いといわれるが、改めて立証された形だ。

   研究チームは、食生活の中で全粒穀物(全粒粉パン・玄米・雑穀類)を食べる頻度と心筋梗塞の発症率の関係を調べるため、50~64歳のデンマークの男女5万4871人を対象に13年間追跡した。期間中に2329人が心筋梗塞になった。その結果、最も多く全粒穀物を食べる人は、ほとんど食べない人に比べ、心筋梗塞を発症するリスクは男性で25%、女性で27%も低かったという。

   米ハーバード大学公衆衛生大学院が2015年5月に発表した研究でも同じような結果が出ている。全粒穀物をたくさん食べる人は、ほとんど食べない人に比べ、糖尿病を発症するリスクが最大で35%低くなった。1日3食白米を食べる人が、1食分を玄米に替えるだけで糖尿病発症リスクが16%低下するという。

   玄米などの全粒穀物がなぜ健康によいのか。小麦を例にとると、小麦の栄養分のビタミン類や鉄、マグネシウム、カリウム、リンなどの半分近くが外皮、胚乳、胚芽に含まれているが、小麦粉に精製される過程で大半が失われる。特に食物繊維はほとんどが外皮に含まれている。全粒穀物は抗酸化作用があるフィトケミカルを豊富に含んでおり、細胞の老化を防ぎ、血液をサラサラにする効果があるから糖尿病や動脈硬化の予防に役立つのだ。

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