判決垂れ幕で使われ「内容よりフォントが話題に...」
確かに、太く、一本一本の線が鮮明で、遠目から見ても分かりやすい。線が丸いため無骨な印象も持たれず、幅広い年齢層に受け入れられるフォントだ。しかし、だからこそ、それに統一してしまうとデザイン性や緊張感が損なわれる、との指摘も。とりわけ重大なニュースや強い注意を出す場合、ビジネス上のやり取りをする場合、真意が伝わりにくくなる可能性が高い。
その最たる例が、14年5月21日に判決が出た大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の差し止めをめぐる訴訟だ。東京電力福島第1原発事故後、安全性の保証をせず再稼働させたとして福井県民らが関西電力に運転差し止めを求めた訴訟で、この日、福井地裁は再稼働を認めない判決を言い渡した。
原告弁護士らが地裁前で「差し止め 認める」「司法は 生きていた」と書かれた垂れ幕を掲げたが、文字フォントはすべて創英角ポップ体。
判決内容よりもフォントに注目が集まり、ネットで「内容より可愛いフォントが話題に...」といったタイトルのまとめ記事も作られた。
また、山加朱美・東京都議(練馬区)の公式サイトの文字がすべて創英角ポップ体だ、として話題となったこともある。