「オリンピックなどやめてしまえ」
東京五輪の開会式を行う競技場に聖火台がないというのは信じられない話である。標準設備であって、オプションではないだろう。
衝撃的なのは森会長の設計図コンペにおける暴露だ。
「(落選した)B案には聖火台があった」
当選した隈研吾氏の設計だと、消防法や観客から聖火台が見えないなどの問題があるという。つまり新たな資金が必要になるというわけである。
税金投入でしのぐのだろう。資金を野球totoに頼りたいところだが、またもや巨人から野球賭博選手が出たことから、この話は完全に消えた。
「なんだかんだといって当初の3000億円を超えるだろう」
こんな予測が出ているのも納得できる。
さらに全国の保育園入園落選に怒るママたちも黙っていない。
「聖火台つくってもいいから保育園つくれよ」
こうなるとスポーツの問題にとどまらない。東京五輪はエンブレム問題に続く設計問題でケチがつき、今回はこの体たらくである。
「オリンピックなどやめてしまえ」
もうこんな声が出ている。ボーンヘッドを金で片づけようとすればするほど非難の声は大きくなるだろう。
(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)