白米は日本人に親しまれている主食だが、糖質が高いのが難点。しかし、さまざまなおかずを比べた結果、豆腐と一緒に食べると血糖値の上昇が抑えられることがわかった。
シンガポールのクリニカ栄養研究センターが研究をまとめ、英栄養学誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ニュートリション」(電子版)の2016年2月9日号に発表した。
大豆のリノール酸がコレステロールを下げる
食べ物の糖質をみる目安にグルセミック・インデックス(GI値)がある。食品を食べると体内で糖分に変わるが、その際、食後に血糖値が上昇するスピードを表わした数字だ。GI値が高いほど血中糖分を増やす食品となる。白米のGI値は81で、玄米の55より高い。糖尿病の心配のある人は、GI値が70以上の食品は控えた方がいいといわれる。
研究チームは、どんなおかずと一緒に食べると、食後の白米の血糖値が抑えられるか調べた。健康な中国人男性に次のメニューの食事を摂(と)ってもらい、食後の血糖値やインスリン量などを測定した。(1)白米だけ(2)白米と魚(3)白米と卵白(4)白米と豆腐(5)白米と鶏肉。
その結果、豆腐と一緒に食べた場合だけ、血糖値の上昇が抑えられた。豆腐の材料である大豆には、リノール酸が豊富に含まれ、コレステロールを下げて血糖値や血圧を安定させる効果がある。また、サポニンや食物繊維が、糖分が脂肪に変わるのを抑える働きもする。白米と大豆の組み合わせが血糖値の高い人にはオススメといわれてきたが、改めて証明された形だ。