ファミリーマートが大人気アニメ「おそ松さん」とのコラボキャンペーンを行ったところ、朝7時の開始と共に店舗内でキャンペーングッズの奪い合いが始まり、コーナーがなぎ倒される騒ぎになり、あっという間に配布が終了した――そんな様子と写真がツイッターで紹介された。
今や社会現象とまで言われるまでになった「おそ松さん」。グッズはバカ売れし、表紙に6つ子を登場させた雑誌は完売になる。それだけにファミマのキャンペーンの狂騒ぶりは予想されていたが、もう一つファンが目を丸くする出来事が起こっていた。この日に配布されたグッズが、即座にオークションサイト「ヤフオク」に大量に出品されたことだ。
「1人のお姉さんが全部買い漁ったらしい。みんな悔しがりながら帰ってた」
2016年3月8日の朝7時過ぎ、ツイッターでこんな悲鳴が上がった。
「ファミマおそ松コーナー、控えめに言ってなぎ倒されてる」
「地元のファミマのおそ松さんクリアファイル、1分も経たずに無くなったwwwwwお腹痛いwwwww みんな無の表情で取り合いしてたかや(本文ママ)怖かった、まず数が少なすぎた」
「1人のお姉さんが全部買い漁ったらしい。5人くらいの松クラスタが対象商品さがしてたけど、もう無くてみんな悔しがりながら帰ってた...。」
ツイッターにアップされた写真には、荒らされたように見えるコーナーの商品が写っていた。今回は2月23日に行われたキャンペーンの第2弾。対象商品を2つ買えばクリアファイルが1枚、栄養ドリンク「リポビタンD」を2本買えばオリジナルコースターが1枚もらえる。店側で用意したのはクリアファイルが30枚、コースターが18枚だった。この騒動がどこの地域の店なのかは、よく分からない。
ちなみに東京の麹町駅近くにある2店のファミマに足を運んでみたところ、1店舗は30分、もう1店舗は1時間弱で終了したそうだ。特に混乱はなく行列もできなかったが、
「次々にお客さんが来てあっという間に終わった感じです」
と驚いていた。グッズが無くなり次第キャンペーンは終了。ちなみにコースターは3月28日までがキャンペーン期間だった。
「ヤフオク」に300以上もの出品「1番は転売ヤーがマナー悪いよ」
この凄まじい「おそ松さん」人気。5000枚売れればヒットとされるアニメ業界で、現在放送されているアニメの第1巻はDVD、BDを合わせ10万枚を超えた。6つ子を表紙にし、特集を組んだ雑誌は完売・増刷となりグッズも飛ぶように売れている。
16年3月5、6日に行われた野球の侍ジャパン強化試合、日本対台湾戦も「おそ松さん」とコラボをしている。「おそ松さんシート」が2試合計で600席用意され、完売しただけでなく、一般席も満員となり当日券の販売は行われなかった。公式戦以外の満員は初めてだそうで、野球ファン以外の若者も呼び込んだと話題になった。
今回のファミマキャンペーン、怒りを爆発させているファンも多い。もちろんグッズを手に入れられなかったということが原因なのだが、ゲットできなかったのはファミマが提供したグッズが少なすぎる、というのではなく、「転売屋」「転売ヤー」のせいだと騒いでいるのだ。
「転売ヤー」というのは、自分の利益のためグッズをゲットしオークションサイトに出品する人たちのことで、「ヤフオク」には8日の昼過ぎまでに「おそ松さん クリアファイル ファミマ」で検索しただけで300を超える出品がある。中にはなぜかクリアファイルの配布前の午前3時に出品されているものもあり、値段は8日16時の段階でクリアファイル全6種で5750円という高値が付いている。ネットでは、
「おそまつファンじゃなくて転売ヤーじゃん」
「あからさまに転売ヤーの兄さん達が買い占めてるの見たら気分悪いよね。今日はせっかく早起きしたからもう1店舗頑張ってみるけど次はもう並ばんわ」
「ファンのモラルもあるけど、1番は転売ヤーがマナー悪いよ」
「大量購入とかの荒らしの殆どが転売ヤーなのはもうわかりきったことだし、それで高価格になっても購入する人がいるからこういうことになる」
といった声があがっている。こうしたことも「おそ松さん」人気の現れなのだろうが、ファン達はせっかく自分が店舗に足を運んだのに、グッズをゲットできなかったことを残念がっている。