「ああっ、ごめん!」。また早撃ちガンマンぶりを発揮してしまったアナタ。そう落ち込まないで。早漏はED(勃起障害)と並ぶオトコの2大悩みの1つだが、薬を使わなくても医学的な行動療法で改善されることがわかってきた。
自分一人で、あるいはパートナーの協力を得て練習できる効果的な3つのトレーニング方法を紹介しよう。
我慢できない事と1分以内が「早撃ち」の定義
射精までに何分くらいまでを医学的に「早漏」と定義するかは、相手の満足度の問題があるので諸説まちまちだった。現在は米国泌尿器科学会が2008年に発表した次の3項目すべてに該当する人を「早漏」とする考えが一般的だ。
(1)膣に挿入する前、あるいは挿入して1分以内に射精してしまう。
(2)膣に挿入後、自分の意志で射精を遅らせることができない。
(3)十分な挿入により相手を満足させることができないため、セックスが苦痛、フラストレーションに感じる。
そうでなくても、様々な調査から自分が「早漏」だと感じている人は、世界の成人男性(18~65歳)の約3割いるといわれるほど悩み多き病なのだ。
専門医のサイトをみると、早漏の治療には(1)行動療法(トレーニング)(2)カウンセリング(3)薬物療法の3つがある。薬は亀頭部分を麻痺させる塗り薬や抗うつ剤などを使うが、副作用の心配があるので医師による処方が必要だ。
2015年9月、英シェフィールド大学のチームが国際性医学誌「セクシャル・メディスン」に、行動療法のトレーニングが薬と同程度かそれ以上の効果があるという研究を発表した。合計521人のトレーニング実績を分析した。それによると、様々なトレーニングのうち「スクイーズ法」「ストップ・スタート法」「感覚集中法(センセート・フォーカス法)」の3つに明確な効果が認められたという。射精までの時間が、それまでより平均で7~9分も長くなった。これは薬だけの治療より平均で30秒~1分上回ったことになる。