5年で3倍に増えた「住宅リフォーム」苦情 「すぐに契約を」がトラブルを呼ぶ

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突然訪ねてきて、「壁や瓦に問題が......」

   一方、リフォームのトラブルが増えているのは、新築工事が数千万円超かかるのに比べると、リフォームは20万~30万円程度の工事も多いため、深く考えずに契約してしまいがちな点も大きいとされる。全国の消費者センターなどには、訪問販売業者との契約によるトラブルを訴える声が増えているとの指摘もある。

   リフォーム事業関係者によると、訪問販売業者が突然訪ねてきて、「壁や屋根瓦に問題がある」などと言い、住民は怖くなって「即契約」をしたものの、後に法外な追加料金を請求されるなどのトラブルが後を絶たない。こうした中には、ひところ社会問題化した「シロアリ詐欺」(シロアリがいないのに、いるとだまして駆除・対策工事を契約させる)のような悪質な業者もいるとされる。

   さらに、500万円未満の工事は建設業の許可が必要ないため、リフォーム事業は誰でも手掛けられるのが実態だ。「高い技術を持たない者・業者で『リフォーム』を看板に掲げているケースも少なくなく、トラブルにつながることも多い」(不動産事業関係者)との声もある。

   トラブル防止のために同センターなどが呼び掛けているのが、リフォームをしようとする際は、初めから業者を1社に決めず、複数の業者から見積書を出してもらう「相見積」だ。業者を1社に決めた後は、口約束ではなく、しっかりと契約書を作り、追加工事が出てきた場合も、その都度、契約書を作成するのが鉄則だ。

   また、国土交通省が作る「住宅リフォーム事業者団体登録制度」では、登録団体に加盟している業者のリストが見られるようになっている。さまざまな公的機関のサイトで信頼できる業者を選ぶことも必要だ。

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