「逆境に強い」はずが...かえってプレッシャー?
試合前、澤さんは「逆境に立たされたときこそ、力を発揮してきたのがなでしこ」と語り、その奮起を促した。だが、4日のなでしこに対しては、ツイッターなどで「何か覇気がないなぁ」「うーん...。勝たなきゃというプレッシャーなのかな。焦ってるような」「素人から見てもわかるほど日本チームが後がなくて萎縮している感じ」といった声が試合中から上がっていた。精彩を欠く姿には、
「点差以上に内容が悪すぎる。相手云々ではなく、自滅だった」
「攻撃戦術的にも、個の守備の判断にしても、パス精度の低さから言っても、負けて当然。どうしてこんなに弱くなったんだ、なでしこジャパン! 特に守備がひどすぎて、目も当てられない」
と厳しい感想を漏らす人が続出した。また改めて澤さんの存在の大きさを思う声、あるいはメディアでもたびたび指摘されているチームの世代交代の失敗、佐々木監督の責任を問う声なども目立っている。佐々木則夫監督も「後手後手になってしまって、なんとも歯車が合わない」と試合後嘆いた。
一方で、5年前、東日本大震災直後の日本を、なでしこのW杯優勝が力づけたことなどを挙げ、「今こそ応援して支えてあげて、勇気を与えてあげる時ではないだろうか」と呼びかけるサポーターも多い。敗退の責を選手たちや監督ばかりに押し付けるような論調に違和感を覚える人も少なくない。
試合終了後、なでしこジャパンの選手たちは、観客席に深々と頭を下げていた。涙を流す彼女たちに、大多数のサポーターは拍手で応えていた。