年をとれば誰でも白髪になるが、英ロンドン大学の研究チームは白髪になる遺伝子を特定したという報告を英科学誌「ネイチャー」(電子版)の2016年3月1日号に発表した。
この遺伝子は「IRF4」と呼ばれ、遺伝子のメカニズムをさらに解明すれば、白髪になる年齢を遅らせる治療薬の開発に役立つと期待されている。
研究チームは、ブラジル、コロンビア、チリ、メキシコ、ペルーに住む6630人の毛髪のDNAを分析。巻き毛や直毛になる遺伝子など、毛髪関連の遺伝子10種類の働きを解明した。白髪遺伝子IRF4はその1つだ。この遺伝子が毛髪を作る毛母細胞の中のメラニン色素に作用し、髪を白くさせていた。
また、人種によって白髪が始まる年齢は異なり、平均で白人は30代半ば、黄色人種は30代後半、黒人は40代半ばからとわかったという。