公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2015年10~12月期の運用損益が4兆7302億円の黒字になったと、2016年3月1日に発表した。これにより、積立金の総額は139兆8249億円になった。国内外の株価が回復したことが大幅な黒字計上につながった。
ただ、7~9月期の7兆8899億円の赤字が響き、15年4~12月期の収益は差し引き5108億円の赤字。また年明け以降の株価急落や円高進行を背景に、16年1~2月の運用収益は赤字とみられる。
15年10~12月期の資産別の運用損益は、国内株式が2兆9660億円の大幅な黒字、外国株式が1兆5854億円の黒字、国内債券が3785億円の黒字だった。半面、外国債券は、円相場が対ユーロでやや円高に推移したことが響き、2179億円の赤字となった。運用資産に対する収益率は3.56%だった。