経済学のプロスペクト理論と一致した肥満者の心理
今回の研究について、米の金融・軍事戦略シンクタンク「ランド研究所」のソーレン・マッティ研究員はこう分析している。
「この結果は、人間の行動心理と一致しています。経済学では『プロスペクト理論』としてよく知られた現象で、人間は同じ100ドルの金額でも、その額を獲得することより損失しないことの方を重視します。だから、減量プログラムも罰金制の方が報酬制より効果はあがりますが、企業は従業員との関係上、罰金制は後味が悪いので採用するのは難しいでしょう」
しかし、研究リーダーのパテル助教授は「禁煙プログラムでも罰金システムを取り入れて成功した例があります。記録証などの名誉を与える方式では成績は良くないので、金銭的な動機付けは必要です」と語っている。
アナタもいっそ、ダイエットに失敗したら○○万円を払うと宣言する「罰ゲーム」を始めてはいかが。