容姿をほめられたのがストレスになる
次に「イライラ度87%」に達したのが、楽屋でのメーク中。本番前、細川の髪の毛のセットはメーク担当の女性がこなす。ところが、他人に体の一部を触られるのは更年期の女性にとって大きなストレスになるという。
そして最もストレスが高まり「イライラ度94%」と爆発寸前になったのが、他人から自分の容姿についてあれこれ言われた時だった。
出版社との打ち合わせ。編集者から「どうですか、グラビア」と誘いを受けた。かつてグラビアクイーンとして活躍した細川だが、「そ、そうですね...」とうかない顔だ。強く勧められても「うーん」と困った様子。編集者はほめまくるが、会話はかみ合わない。
細川「見たいですかぁ(苦笑)」
編集者「きれいじゃないですか」
細川「ハハハハ......」
にこやかに笑っているが、イライラは最高潮に達していた。小林教授はこれを「エイジングストレス」と指摘したうえで、解説した。
小林教授「(更年期の女性は)容姿が衰えてコンプレックスになっています。老化が不安、そんな時に過度にほめられるとイライラするのです」
細川のイライラ度が上昇した場面では、更年期障害特有の共通点が見られた。いずれも「人と接しているとき」だったのだ。特に会話する際には交感神経が高まり、イライラが増すという。交感神経は、活動しているときに働く神経で、リラックスしているときに働く副交感神経とバランスが取れている状態が理想だ。
スタジオに登場した小林暁子医師は、イライラ解消法として「貧乏ゆすり」を提案した。一定のリズムで体を動かすことで交感神経が安定し、イライラを抑制する効果があるそうだ。もう一つは、ため息。4拍かけて「吸う」、8拍かけて「吐く」ことで、心を落ち着かせる。