市は「ネコがむやみに増えることは好ましくない」
大洲市に話を聞いてみると、このネコたちは基本は野良ネコだが、島民の一部とボランティアが世話をしていることで「地域ネコ」とも呼べる存在だという。しかし、島民の家に上がり込むなどの悪さもするため、このネコたちに対しては「人それぞれの感情を持っている」という。また、ネコ島として知られるようになってはいるけれども、観光地として育てていく計画はないのだそうだ。というのも36人乗りの連絡船が1日に2往復しかなく、島には旅館やショップどころか自動販売機すらない。観光客が来てもお金を落とす場所がない。そして島民も静かに暮らすことを願っている、という。
ネコに餌を与えることは以前から問題になっていて、13年12月9日付けの 中国新聞夕刊 では、観光客の餌やりについて、
「捕食して生きる能力がなくなってしまう。餌をやることでふんが増え、体調を崩す猫もいる。観光地ではないので控えてほしい」
などという島民の意見が掲載されている。
大洲市のホームページにも現在、
「青島でのネコへの餌やりは、ネコの健康や島の環境保全のためご遠慮いただいておりますので、ご協力よろしくお願いいたします」
といった禁止事項が掲載されている。再びネコへの餌やりについて市に話を聞くと、
「現在は観光客が餌を与え過ぎないよう餌場を限定している。餌の援助については島民でつくる『青島猫を見守る会』に任せていて、適正に与えているはずだ。ただし、ネコがむやみに増えていくことは好ましくありません」
と話している。