16年の「6月解禁」は公務員試験と重なる
とはいえ、昨年の就職戦線は、学生には悪くなかった。経団連によると、2016年4月入社の就職活動は、91.1%の企業が前年に比べ「売り手市場」(学生側が有利)だったと回答した。2015年4月入社の66.7%に比べると24.4ポイントの大幅な上昇で、企業側の採用意欲が高かったことを裏付けている。学生からの「内定辞退者数が増えた」と回答した企業も55.2%と半数を超えた。
会社説明会など企業の広報活動がスタートするのは、16年も3月で、昨年と変わらない。このため、マイナビは「エントリーから選考開始までの準備期間が、かつてないほど超短期化されるため、就活準備は2月までに終わらせることが重要となる」と話している。選考解禁となる6月は公務員試験や実習が重なる時期でもあり、今年の就職戦線で学生は昨年以上に密度の濃い活動が求められそうだ。