「産卵前」が漁獲量全体の8割占める
こうした「ノドグロ」ブームによる漁獲量の増加の結果、ついにノドグロの枯渇が懸念されてきた。
ノドグロは、4~5月と8~9月に多く獲れる。体長20センチメートルほどの成魚が中心だが、ここ数年は地元・島根県で「メッキン」と呼ばれる、18センチメートル未満の小型のノドグロの漁獲量が増えている。「メッキン」は加工品にも使えるため需要が高く、2015年はノドグロの水揚げ量全体の約8割にものぼった。
産卵前に獲られてしまうこともあり、このまま放っておくとノドグロが獲れなくなるおそれがあるというわけだ。
資源保護に乗り出した島根県水産技術センターによると、ノドグロを獲る沖合底引き漁は、毎年6月1日から8月15日までが休漁と決まっている。資源保護を目的とする今回の措置は、この時期を除く期間で、禁漁区を設けることで漁獲量を抑える。
新たに、「メッキン」が多くいる海域などを禁漁にする取り組みを2015年3月から開始する(規制する期間は5月まで)。「禁漁区は操業しながら、漁獲の実態に応じて設けていきます」と説明する。
インターネットには、
「まあ、たしかにノドグロうまいな。庶民がやたらと食える魚じゃないけど...」
「そんなに減ったのか? 錦織選手に過剰消費しないようアピールしてもらわないと」
「資源が枯渇する前に、漁協なりで漁獲量の自主規制するしかないと思う」
「ノドグロおいしいけど... でも資源保護は大切。末永く頂くために我慢は必要かな」
「ウナギみたいになったら大変。乱獲防止を!」
と、ノドグロの保護は「やむなし」といった声が多い。