LINE、ベッキー騒動で「情報漏れ」防ぐ最新アプリ まだiPhone版旧バージョンは危ない

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   タレントのベッキーさん(31)と「ゲスの極み乙女。」川谷絵音さん(27)をめぐる一連の不倫交際騒動では、LINEトークの流出経路が世間の関心を集めた。中でも有力視されたのが、川谷さんの「クローンiPhone」を何者かが手に入れていたという説だ。

   そうした中、ついにLINEがクローン対策を講じた。2016年2月22日にリリースされたiPhone版アプリの最新版では、複数のiPhone端末から同一アカウントにアクセスすることを不可能にしたというのだ。

  • ベッキー騒動で注目を集めることになった「クローンiPhone」(画像はイメージ)
    ベッキー騒動で注目を集めることになった「クローンiPhone」(画像はイメージ)
  • ベッキー騒動で注目を集めることになった「クローンiPhone」(画像はイメージ)

機種変更後の旧端末、放置してると...

   LINEは原則、1つのアカウントにつき1台のスマートフォンで利用する仕様になっている。しかし特定の条件下においては、複数のiPhoneで同一アカウントを利用することができるようになっていた。いわゆる「クローンiPhone」を作った場合である。

   仕組みはこうだ。まずはLINEをインストールしたiPhone(端末1)を用意する。パスコードを解除し、端末内のデータをiTunesの「暗号化してバックアップ」を使ってパソコン内に取り込む。バックアップデータを別のiPhone(端末2)に復元し、2でLINEを起動すれば完了だ。こうすると、1と2は同じLINEアカウントを利用することが可能になる。

   そもそもこれは、iPhone同士で機種変更する際に行う一般的な作業。ネット上ではかねてから「LINEを2台で同時使用する裏ワザ」「LINEのトーク履歴を消さない裏技」などとブログで紹介されていた。

   しかし、仮に旧端末などのクローンがパスコード等を知る第3者の手に渡ってしまった場合、リアルタイムでLINEのやりとりを盗み見られてしまう可能性がある。

   2016年1月、「週刊文春」にベッキーさんたちのものとされるLINEトークが掲載されると、ネット上では、この「クローンiPhone」が流出経路ではないか、との指摘が続出。利用者の間で不安の声が広がった。

アドレス&パスの「なりすまし」には依然警戒必要

   こうした影響から、LINEは1月22日に見解を発表した。第3者によるアクセスは「極めて限定的な状況下にない限り、起こりえません」としたものの、条件を満たせばクローンiPhoneを作れることを認めた。

   そして見解発表から1か月後の2月22日、LINEはiPhone版アプリの最新版(ver5.10.0)をリリース。公式サイトでは、今回のアップデートにより「複数のスマートフォン端末からアクセスすることが不可能になりました」と説明。ついに対策を講じたかたちだ。

   具体的には「最新バージョン以降で該当操作を行った場合、データ移管元の端末からLINEのアカウントがログアウトされるように仕様を変更した」(LINE広報担当者)という。

   同社担当者によると、この問題については以前から把握しており、対応を検討してきていたそうだ。このタイミングで対応したのは、単に実装の目処がついたことだけでなく、「ユーザーに不適切な形式での利用を想起させる仕様として伝わり、不特定多数の第3者からのアクセスが可能という誤解も生じていたため」だという。

   ただしこれで安心しきってはいけない。仕様変更が適用されるのは、あくまでもバージョン5.10.0以降。以前のバージョンのLINEを使用している際に作成されたクローンiPhoneが存在している場合、手持ちの端末をアップデートしても、クローン側は変わらず利用できる状態だと、複数の情報サイトが指摘している。

   なおLINEでは、他のウェブサービス等と同様に、メールアドレスとパスワードでの本人認証を導入している。第3者に両方を把握されている場合は、なりすましされてしまう危険性は依然としてある。LINEは引き続き、各端末と登録情報の管理を徹底するよう呼びかけている。

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