脚本の三谷幸喜は「心情をリアルに描きたい」
その一方で、「ウザいのは『きり』だけでない、幸村も、その母の薫もウザすぎるオンパレードだ」などと評する人もいる。
視聴率は当初、第一話が19.9%、第二話が20.1%と上り調子で、大ヒットするのではないかという期待があったのだが、そこから下がり始め、第六話は16.9%になってしまった。今はその責任の多くが「きり」のウザさということになっている。
もちろん長澤さんの演技やキャラがああいったものになっているのは作・脚本の三谷幸喜さんの責任だという意見も多いのも確か。放送が始まってから「セリフが現代的すぎる」などといった批判も出た。まさに長澤さんのセリフを指しているものだが、三谷さんはそれについて16年1月28日付けの朝日新聞夕刊のコラムで、
「当時の言葉を再現するのにどれだけの意味があるのだろう。僕はそれよりも、彼らの心情をリアルに描きたい。そのためには、僕らが今喋っている形に近い言葉が必要なのだ」
などと書き、反論している。