オリーブの実を搾り取っただけの「エキストラバージンオリーブオイル」で野菜を炒めた料理は、ゆでたものよりも野菜の抗酸化能力がアップする――。こんな研究成果が発表された
スペインのグラナダ大学とメキシコのデル・スール・セントラル大学の研究者は、ジャガイモやトマト、ナス、カボチャを120グラムずつ、エキストラバージンオイルで揚げたり炒めたりした一方、水のみ、および水とオリーブオイルでない油を混ぜたもので別々にゆで、調理後にそれぞれを比較した。
ルチンやクロロゲン酸といった野菜の抗酸化能力にかかわる「植物性フェノール化合物」の含有量を調べたところ、エキストラバージンオイルで揚げたり炒めたりした野菜のみが増加した。研究者は、エキストラバージンオイルが加熱された際に、野菜には含まれていないフェノール化合物が出て野菜に吸収された可能性を示唆している。
この結果は、海外の学術誌「Food Chemistry」2015年12月号に掲載された。