トヨタ、ダイハツ「完全子会社」化は再編の序曲 スズキも巻き込み「自動車8社」体制は崩壊?

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トヨタとスズキは互いに魅力を感じている?

   トヨタとダイハツの提携の歴史は、1967年の業務提携にさかのぼる。トヨタは1990年代にダイハツへの出資比率を順次引き上げ、1998年に現状の51.2%として連結子会社化した。1990年代のダイハツは、国内メーカーの中では海外進出に出遅れ、「米国撤退」にも直面。経営体力的にトヨタ傘下に入る必要があった。子会社化して以降、2004年には両社とも浸透しているインドネシアで共同開発の小型車を両ブランドで発売。同年、日本国内向けに共同開発した小型車も両ブランドで発売した(トヨタが「パッソ」、ダイハツが「ブーン」)。その後もダイハツがトヨタに軽自動車をOEM(相手先ブランドによる受託生産)供給するなど提携関係を強化してきた。

   ダイハツは戦前戦後にオート三輪を国内に普及させたほか、戦後は電気自動車にも取り組むなど、軽自動車を中心に小型車メーカーとして独特の存在感を放ってきた。そうしたユニークなものづくりの土壌にトヨタの徹底した効率生産のノウハウが持ち込まれたことで、国内で軽自動車メーカーとしての競争力を高め、ついに2006年に宿命のライバル、スズキから国内軽自動車販売首位の座を奪い、その後はダイハツがほぼ首位を維持している。

   問題はここへきてトヨタがスズキとの提携を検討していることだ。トヨタとしては独フォルクスワーゲンとの提携を解消したスズキは、インド市場に滅法強いだけに連携したい相手と映る。スズキもトヨタの傘を魅力に感じている可能性はある。

   しかし、もし同じグループとなった場合、国内でスズキとダイハツとの「かぶり感」は相当大きい。トヨタ首脳は何を思うのか。業界関係者はトヨタの次の一手を凝視している。

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