「臭いものに蓋をしようなどと決して考えていない」
福祉士会の「意見書」が公表されると、ネット上では「フジは悪くない」「何でもかんでもクレーム」「事実隠蔽?」などと福祉士会への批判が相次いだ。あるネットの掲示板には、
「実際に施設で働いてるけど本当にあんな感じだから。クリーンなイメージ植え付けようとしてるのかな福祉士会は。もしくは現場の現状を知らないのか」
「介護福祉士会はドラマに難癖つけている暇があれば、その事実を受け止めて対策をして欲しいです」
「過酷な労働環境なのは確かなんだから、それをなんとかする方が先だろ」
「介護の現場が過酷なのは事実。ドラマを見ようが見まいが、介護福祉士になるなんて覚悟がないと無理だと思う」
などといった意見が続々と書き込まれている。
こうした意見を福祉士会はどうとらえているのか。J-CASTニュースが福祉士会に取材すると、
「フジテレビに出したものは抗議ではなく、あくまで意見なんです。臭いものに蓋をしようとか、オブラートに包んでほしいなどといったものでは決してありません」
と強調した。
今回のドラマについて会員からは「実態はここまでは酷くない」「これでは介護職のなり手が無い」といった意見と、「これが現場の実態だ」といった意見が錯綜したのだという。意見書にあるように介護職の待遇や職場環境は様々であり、非常に厳しい環境に置かれている施設が存在するのは事実だ。そうした状況の中で介護に携わる人材を増やす必要に迫られている。
「『酷い職場だよね、私たち』で終わったり、諦めたりするのはやめて、処遇や職場環境の改善をますます進めなければいけません。フジテレビさんに意見書を出したのは、フジテレビさん、そして今回の件を知ってもらったみなさんに、一緒になってこの介護の世界を変えていく手助けをしてもらえないか、というお願いだったんです。どうか協力をお願いします」
と福祉士会の担当者は話している。