ためいき健康法 「幸せが逃げる」なんてウソ 「息抜き」で長生きしよう

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   「あ~あ、やんなっちゃった」。今日も嫌なことがあり、ため息をついたアナタ。ため息は周囲まで気が滅入り、「ため息をつくと、幸せが逃げる」とか「ため息1回で、寿命が1日縮まる」と悪いイメージでいわれてきた。

   しかし、最近、ため息の驚きの健康効果がわかってきた。ため息をつけばつくほど長生きできるのだ。

  • 湯船につかって「極楽、極楽」
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「脳の究極の覚せい」ため息をつかないと人は死ぬ

   人は悩みやストレスを抱えると、「はあ~、ふう~」と自然にため息が出る。ため息をつくとストレス解消によいことは以前から知られていたが、どういうメカニズムでため息が出るかはわかっていなかった。2016年2月、米カリフォルニア大と米スタンフォード大の合同研究チームが、ラットの実験で、ため息が脳を活性化させるばかりか、呼吸を助けて生存に欠かせない行為であることを明らかにし、英科学誌「ネイチャー」に発表した。

   それによると、人間は気づかないうちに約5分おきに、通常の呼吸より2倍多く空気を吸い込む「小さなため息」をついている。肺の中には肺胞という微細な袋がたくさんあり、酸素を取り込んでいるが、呼吸の間に水分を吸収し濡れた風船のようにしぼんでしまうからだ。そこで、ため息をついて空気を多く吸い込み、再び肺胞を膨らませるのだ。

   研究チームは、ラットの脳の神経細胞を調べ、酸素が足りないことを脳が察知し、ため息をつかせる神経回路を発見した。この回路に異常をきたすと、呼吸障害などが起こり、死に至ることがわかった。

   スタンフォード大学のマーク・クラズノー教授は「劇的な発見でした。ため息はただの感情のはけ口でなく、生きるために不可欠な行為なのです。ため息によって、感情、言葉、認知、推理をつかさどっている大脳皮質が再び活性化します。ため息は、脳にとって究極の覚醒(かくせい)と言えます」とコメントしている。

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