慰安婦「強制」めぐる日本政府発言が韓国で大波紋 メディアと政府の「温度差」広げる

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

中央日報記者「慰安婦問題の本質や真実を強調する計画あるのか」

   だが、世論のレベルでは日本政府に対する警戒感は露骨だ。ハンギョレ新聞は、

「『強制連行された』という生存者の証言を事実上否定して、『慰安婦=性奴隷=国家犯罪』という国際社会の常識を本格的に覆そうという動きに出ている」

という点で日本政府の対応がこれまでと変化してきていると指摘。日本政府は、慰安婦問題を

「日本軍が主体の『国家犯罪』ではなく、いくつかの業者の逸脱行為を政府が管理・監督していなかった、という次元の問題に矮小化することを狙っている」

と主張した。

   聯合ニュースも「強制否定外交 本格始動」と題した記事で同様の主張を展開したうえで、

「韓国政府も、日本政府のこのような態度を以前ほど強く批判していない。最終的には『反論』の声がとぼしい状況で、安倍政権の主張が国際社会と日本の中で既成事実化が進むことが避けられないという懸念の声が出そうだ」

と指摘した。

   2月18日の趙報道官の定例会見では、中央日報の記者が

「合意の精神を履行することとは別に、韓国政府も2月末に予定されている国連人権理事会といった国際社会を対象に説明できる機会を利用して、慰安婦問題の本質や真実を改めて強調する計画はあるのか」

と質問し、暗に「強制連行説」を国際社会で主張するように求めた。これに対して、趙報道官は「現在、検討中」と述べるにとどめた。

1 2
姉妹サイト