LGBTの割合は「左利きやAB型とほとんど変わらない」
電通が15年4月に行った調査によると、性的少数者(LGBT)は日本の人口の約7.6%、およそ13人に1人の割合で存在するという。これは、左利きやAB型の割合とほとんど変わらない数字だ。
だが、LGBTへの理解が進んでいる国内企業が多数派とはいえない。東洋経済新報社が発行する「CSR企業総覧2015年版」によると、国内主要企業750社のうち、LGBTの権利尊重や差別禁止の基本方針が「ある」と答えたのは146社(19.5%)。また、何らかの取り組みを行っていると答えたのは98社(13.1%)だった。
LGBTの就労支援プロジェクトを行っている大阪市の企業「笑美面(えみめん)」はJ-CASTニュースの取材に、「企業のLGBTへの取り組みが『イメージアップ戦略』にとどまり、『理解』にまで達していないケースが目立つ」と指摘する。
「LGBTへの『支援』を表明している企業は多いですが、それが実際に働く上での『理解』にまで達しているケースはほとんどないのが現状です。なかには、自社のイメージアップ戦略に近い目的で『LGBT支援』を利用する企業も少なくはありません」
それだけに、日本を代表する大企業であるパナソニックによる「同性婚容認」については、「大企業が就業規則の変更まで検討するのは極めて珍しい」として、「同様の動きが進んでいくことを期待します」としている。