福岡県久留米市で当時16歳の娘に対し、飼っていた金魚の死骸30匹以上を無理やり食べさせた疑いがあるとして、無職の母親(46)と、自営業の内縁の夫(46)が強要容疑で2016年2月16日に逮捕された。
娘への虐待で2人が逮捕されるのはこれで5回目。火のついたタバコを舌に押し付けたり、食べ物を無理やり食べさせたり、吐いたものをまた食べさせたりなど、「猟奇的な虐待」は日常的に繰り返されていた。ネット上では「かわいそう過ぎる」「何回地獄の苦しみを味わえばいいのか?」などといった同情が広がっている。
母親「しつけの一環」と供述
福岡県警に話を聞くと、2人は15年6月初旬、娘(当時はアルバイト)に対し多数の金魚の死骸を「全部食べて」と語気鋭く強要し食べさせた。娘に対する虐待は日常的に行われていて、最初は15年9月25日に監禁致傷と傷害の両容疑で逮捕された。その後、同10月29日に強要罪容疑で、同12月3日に暴行罪の容疑で、そして16年1月14日には監禁と暴行の両容疑で逮捕していて、今回の逮捕は5度目になる。
いったい娘はどのような虐待を受けていたのか。報道によれば自宅のベッドの柵にロープで縛り付け監禁し顔を何度も殴った。娘が冷蔵庫を開けたことで「食べ足りないなら、食べさせてやる」などと腹を立て、アイスクリームなどを無理やり食べさせた。娘が嘔吐するとその嘔吐物も無理やり食べさせた。自宅のリビングで火の付いたたばこを長女の舌に複数回押しつけた。軽乗用車に監禁し車内で顔を数回殴った、などの容疑が浮かんでおり、とんでもない実態が報じられている。
今回の逮捕は、金魚の世話をしている娘に対し、「餌のやり方がおかしい」などと因縁をつけ、水槽に食器用洗剤を入れて金魚を死なせたうえで、それを食べるように命令した疑い。母親はこうした虐待について「しつけの一環」などと供述しているという。
娘は親族に保護され、次々と余罪が明らかに
ネット上ではこうした実態が報道されると、
「この少女は何回地獄の苦しみを味わうの?」
「こんな地獄絵図ってあるんだな」
「子供がかわいそう過ぎる」
「これは絶対に反省する気ないぞ。6回目が普通に起こるだけだろ」
などといった同情が掲示板に続々と書き込まれている。
今回の虐待を良く知る久留米市の男性に話を聞くと、近所の人が2人の虐待に気がついて行動し、娘を母親の親族の家に避難させた。その親族が警察に通報したことで事件が発覚したという。 2人は5回逮捕されているものの、出所する度に虐待を繰り返したわけではなく、1回目の逮捕から娘への虐待の「余罪」はないかの捜査が始まり、再逮捕が繰り返されているのだという。
「娘が今後再び母親と一緒に生活することはあり得ないのではないでしょうか」
と、この久留米市の男性は話している。