交通事故に遭ったらとにかく車から離れる
実際、雪に伴う交通事故の多くは、スピードの出し過ぎによりハンドルを取られる、あるいはブレーキが利かなくなるなどして、車の制御を失うものだという。先を急ぐ身には煩わしいが、50キロ規制は決して理由のない話ではない。
では、もし交通事故に遭ってしまったときはどうすればいいか。山村副所長の説明をまとめると、以下の通りだ。
まずは、ハザードランプを点灯させ、車を路肩に停める。発炎筒や三角停止板で事故車の存在を知らせた上で、とにかく「車から出て、ガードレールの外など安全な場所に逃げる」ことが大切だ。この季節、その路肩は雪に埋もれているのがつらいところだが、雪をかきわけ、よじ登ってでも、車・道路から離れないと、後続車に追突される、轢かれるなどの危険がある。
その上で、1キロ置き(トンネル内は200メートル)に設置されている非常電話を探そう。非常電話は受話器を取ればすぐに道路管制センターにつながるので、係員の指示に従って状況を説明すればよい。たとえば交通事故の場合は、(1)怪我人の有無やその人数・状況(2)事故を起こした車両の台数と停止位置(3)レッカー車は必要かどうか――といった内容を伝えることになる。そのほか、状況に応じて警察やレッカー会社などに電話を転送してもらうこともできる。携帯電話からでも、「#9910」から道路管制センターに通報可能だ。