伊藤園が実施しているキャンペーンに、世の大人たちが戸惑っている。対象商品を購入すると、もれなく「春歌」を1曲プレゼントしてくれるというのだ。
公式サイトでは括弧書きで「はるうた」と表記しているのだが、「春歌」を「しゅんか」と読んだ場合、卑猥な歌を意味する。なんとも紛らわしい言葉とあり、ネット上でツッコミが相次いでいる。
「意味知らんのか伊藤園www」「まさかそんな!」
キャンペーンは、POPの付いた「お~いお茶」商品をセブン-イレブンで購入すると、期間中「春歌」1曲がストリーミングでフル視聴できるというもの。May J.さん、三浦大知さんなど、豪華アーティストの歌う「春」にちなんだ7曲がラインアップされている。
しかし2016年1月25日のキャンペーン開始後、ネット上では「これって...」とツッコミを入れる人が続々現れた。
春歌の意味を辞書でひくと「猥褻な歌」(大辞林第三版)、「性的なことを露骨に表現した歌」(デジタル大辞泉)と書かれている。「春」には「色情」「性行為」との意味があり、「春歌」は「春画」「春本」と同様に性的な意味合いを持つのだ。
もちろん、伊藤園がプレゼントするのはこうした類の歌ではない。そのためか、キャンペーン特設サイト上では、春歌と書かれた部分の後ろに「はるうた」との読みがわざわざ括弧書きで記されている。ところが、商品POPには読み方が書かれていなかった。しかも、すぐ隣にはMay.Jさんが笑顔で写っている。
そのため、実際に商品を目にした人らは、
「悪いけれどこれは『しゅんか』と読んじゃう」
「『はるうた』って読ませるんだろうけどわざとやってんのかな」
「春歌の意味知らんのか伊藤園www」
「いくら浮世絵で春画が解禁になったからといって、まさかそんな!」
などとツイッター等に投稿。ネット上でちょっとした騒ぎになった。
POPに読み掲載しなかったのは「デザイン上の都合」
伊藤園は「春歌(しゅんか)」と勘違いされることをどのように考えているのだろうか。J-CASTニュースは15日、同社広報部に見解を聞いてみたが「特にコメントはありません」とのことだった。
なお、POPに読み方を掲載しなかったのは「デザイン上の都合」だという。要はスペースが足りなかったのだ。
また、特設サイト上で読み方を表記しているのは、
「特に春歌と区別するためというわけではなく、キャンペーン名を分かりやすくするためです。今回に限らず、読み方が分かりにくい場合は正しく表記するようにしています」
ということだった。
ちなみに音楽番組やランキングサイトでは、春にちなんだ楽曲で特集を組む際は「春うた」という表記を使うケースが多いようだ。一方、女性向けゲーム「うたのプリンスさまっ」の主人公の名前は「七海春歌(ななみはるか)」。いずれも「春歌」の意味をどれほど意識しているかは不明だ。