推薦・AO入試の難易度は「かなり高くなっている」
AO義塾の「快進撃」に、インターネットには、
「これはスゴイな。驚きしかない」
「AO義塾、英米型が強そうなので、東大推薦の次はアイビーリーグ・オックスブリッジの進学に力を注いで欲しい」
「でも、たぶんちゃんと受験しても合格してたんじゃないwww」
といった声が寄せられている。
とはいえ、どうしてこれほど多くの合格者を輩出できるのだろう――。AO義塾はホームページで、「学部や教授の理念や問題意識と照らしあわせ、ストーリーラインや内容面にまで踏み込んだ指導」を打ち出している。
塾長の斎木陽平氏は「『AO義塾』は合格がゴールと考える予備校とは違います」と言い切る。「これまでの入試は学力だけでした。(東大の推薦入試はセンター試験の点数8割以上が目安なので)センター試験も大切ですが、それに加えて、『なぜ東大に入りたいのか』、その動機や『将来どうしたいのか』を聞いて、総合的、多面的に人物を評価するようになったわけです。つまり、偏差値を問う入試から、『志を問う入試』に変わったということです」と説明。AO義塾で教えることは、「なぜ」「どうして」を問い続けて、将来、どのように社会に貢献していくのか、を考えてもらうための面接やディスカッションを繰り返すという。
大学ジャーナリストの石渡嶺司氏は、「これまで『やさしい』といわれてきた推薦やAO入試の難易度は、最近はかなり高くなっています。それもあって、東大の推薦入試は注目されていました」と話す。
そのうえで、「ただ、ふたを開けてみたら、まず応募者数があまり伸びませんでした。その分、合格者も少なかったですが、これは受験者も勝手がわからず腰が引けていたのではないかと思います。そうした中で、AO入試に特化した塾が高い実績をあげて、確かにスゴイなと思うのですが、これが続くかどうか、またAOに特化する予備校が増えてくるのか、それを評価するにはまだ早いように思います」という。