イメージが傷つくと、起用する人にとっては価値がなくなる
日本メディアと文化に関する評論家は、記事の中で、
「彼女(ベッキーさん)がテレビタレントでいられるのは、『快活で、感じが良く、若くきちんとした女性』だから。一度このイメージが傷つくと、彼女を起用する人にとっては価値がなくなってしまう」
「彼ら(タレント)が芸能事務所にとって価値があるのは、どれだけ彼らが『人間』として大衆に好かれているかとすべて関係している。つまり、彼らの私生活も事務所の所有物だということだ」
記事では直接言及されていないものの、こういった慣行が特に女性芸能人に多い点が、「不公正」「性差別」だといいたいようだ。
15年9月には東京地裁で「交際禁止」のルールを破った女性にマネジメント会社が損害賠償を求めた訴訟で、ルールは妥当だとする判決が示された。16年1月には、別のアイドルグループをめぐる同様の訴訟で、東京地裁がマネジメント会社側の主張を大筋で退けた。
記事では、評論家が「恋愛禁止」を求める芸能事務所側の事情に一定の理解を示した上で、
「恋愛禁止は20になったら無効にすべきだ」
と提言。現実にそうなっていない事例として、2013年にAKB48の峯岸みなみさん(当時20)が男性スキャンダルを週刊文春に報じられ、頭を丸めて動画に出演し謝罪したことにも触れている。
16年1月末には、英BBCが「アジアのアイドル業界、その暗い側面」と題した長文記事をウェブサイトに掲載。峯岸さんを含む日韓の事例を紹介しながら、音楽雑誌の編集者が、
「事務所がスターの私生活を管理するなど欧米では聞いたことがない」
と指摘している。