国立大の財政難は超深刻 新潟大は教員人事凍結、研究費は「自腹」

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財政難は「新潟大学に限ったことではありません」

   新潟大学の「人事凍結」を受けて、インターネットではその衝撃が広がっている。

「なんで国立大学法人の新潟大学が財政難?」
「地方の有力国立大学でもこの状態かよ・・・」

といった驚きの声や、

「こんなんで新潟大はまともな教育できんの?」
「しわ寄せが行くのは若手の教員ってわけだ。文科省はどう思っているんだろうな」
「こんな事態に陥っている大学に、受験生は魅力を感じるだろうか?」
「教員が退職、補充なし→教員数が減少→一人あたりの仕事が増える→教育研究成果が上がらなくなる。負のスパイラルだな」
「削れるところって他にもあるような気がするが・・・」

などの嘆きや、教育への影響を憂う声も数多く寄せられている。

   とはいえ、国立大学の財政難は「新潟大学に限ったことではありません」(国立大学協会)。大学が経費節減のために、古い機材を更新しないで使いまわすようなことは珍しくなく、今後はさらに厳しくなることが予想されている。

   財務省によると、2015年度の国立大学法人の予算収入(研究機構を含む90法人)は全体で2兆4650億円。このうち、運営交付金は1兆945億円と44.4%を占めている。残りは授業や入学検定料の3666億円(14.9%)や附属病院収入の9786億円(39.7%)などの自己収入になる。

   この運営交付金を2031年度までに約9800億円にする方針で、今後毎年1%ずつ削減する。すでに2004年の法人化以降の12年間で1470億円(11.8%)が削減され、加えて消費税率の引き上げや諸経費の値上りで、人件費や教育研究費など大学の運営基盤は急激に脆弱になっている。

   その一方で、財務省は自己収入を毎年1.6%増加させるよう提案が示しているが、16年度以降の新たな財源として期待できるのは、「税額控除が認められるようになった寄付金ぐらい」。ただ、寄付金収入は「個々の大学で異なりますが、現状でも数%ほどだと思います」(国立大学協会)とわずか。減っていく運営交付金の穴を埋めるには心もとないかもしれない。

   生き残りには、学生数を増やすか、経費削減を続けるしかないようだ。

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