女子マラソンの生中継中、増田明美が突如号泣 その後はすすり泣きが聞こえただけで、解説には戻らず

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   2016年1月31日に行われた第35回大阪国際女子マラソンの生中継中、トップを独走していた福士加代子選手(33)がゴール手前1キロになったあたりで、解説をしていた元五輪女子マラソン代表の増田明美さん(52)が突然泣き出し、以降は解説も番組の露出もなかった。

   増田さんといえば選手の交友関係や趣味といったパーソナルデータまで織り交ぜて説明する名解説者だ。プロ中のプロが解説できなくなるほど泣いたのはなぜなのか。一方、「もらい泣きした」といった感想もネット上に多く出ている。

  • 福士加代子は2016年1月31日に行われた大阪国際女子マラソンで2時間22分17秒で優勝し、リオ五輪出場を決定付けた。(写真は同日生放送された関西テレビホームページのスクリーンショット)
    福士加代子は2016年1月31日に行われた大阪国際女子マラソンで2時間22分17秒で優勝し、リオ五輪出場を決定付けた。(写真は同日生放送された関西テレビホームページのスクリーンショット)
  • 福士加代子は2016年1月31日に行われた大阪国際女子マラソンで2時間22分17秒で優勝し、リオ五輪出場を決定付けた。(写真は同日生放送された関西テレビホームページのスクリーンショット)

マラソンをやる理由は、「弱い自分に勝ちたくてやっている」

   増田さんの取材力には定評がある。現場に足を運びとにかくしつこいくらい話を聞くらしい。選手のホームページも常にチェックし、実業団だけでなく中高校生といった選手にも詳しい。そんな増田さんが関西テレビ系「第35回大阪国際女子マラソン」全国放送の解説者として登場し、その博識ぶりを披露した。福士選手に関しては、20.3キロ地点で背中を手で押さえる仕草があり、実況アナウンサーが福士選手に故障が起きたのかと驚きの声を上げると、

「背筋が最近凝ってしまうんですよ。練習でもそんな仕草があるため問題はありません」

と解説した。32.5キロ地点では、こういった。

「やっとね、マラソンを自分のものにしたという感じですよね。マラソンを『奏でている』と言っています。マラソンをしている瞬間瞬間が楽しくなって来るんです」

   そして、

「もともと福士さんは競技相手が人じゃないですものね。マラソンをやる理由は、弱い自分に勝ちたくてやっている。1キロ3分24秒くらいでゴールに刻んでいけたら、自分に勝てることになります」

と説明した。福士さんは、3000メートル、5000メートル、ハーフマラソンは日本記録保持者で、1万メートルは6連覇している。しかし、マラソンは期待されながら、08年大阪国際では何度も転倒するなど悪夢のような初レースになり、オリンピック選考では二度の挫折、この8年は納得のいくレースは無かった。

   福士さんは8年前にゴールの陸上競技場へ入る手前で転倒している。アナウンサーが、

「周回道路を歩んでいましたけれど、あの時とは違うこの福士選手の走りということになりますね。2012年、2度目の五輪選考会まさかの失格。しかし、諦めなかった!!」

と増田さんに語りかけると、急に涙声になり、

「よかったですね・・・」

とだけ言った。その後はすすり泣きのような声が聞こえただけで、解説には戻らなかった。エンディングでも増田さんの姿だけなかった。

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