「とりあえずビール」は昔の話 ビール系飲料出荷「過去最低」をまた更新

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減税見込み、各社が「本物のビール」で強気の目標

   2016年の販売計画をみると、税制もにらんで、引き続き「ビール重視」で各社共通する。2015年はやや停滞感があった首位アサヒが7年ぶりに新ブランドのビール「ザ・ドリーム」を投入し、ビールで2015年比2.3%増の1億850万ケース、ビール類全体で同0.4%増の1億6150万ケースの目標を掲げる。キリンは47都道府県ごとに味わいが異なる「一番搾り」で地域密着をアピール。ビール類全体では同0.9%減の1億4060万ケースとマイナスを見込む一方、ビール本体は同2.3%増の5340万ケースを目標としている。

   サントリーはザ・モルツ、サッポロも「黒ラベル」に注力し、それぞれ、ビールが同6.3%増の2621万ケースと同5.2%増の3070万ケース、ビール類全体で同1.7%増の6765万ケースと3.2%増の5140万ケースとしている。

   ただ、ビール類全体の販売縮小傾向に歯止めは掛かっていない。特に「今の若者に『とりあえずビール』はない」(業界関係者)というように、若い世代のビール離れは深刻だ。「20~40代がビールを飲む機会を増やさないと(顧客層が)高齢化し、ビール市場は活性化しない」(サントリービールの水谷徹社長は)という問題意識は業界に共通する。

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