甘利明経済再生相(66)が金銭授受疑惑の会見中に声を震わせて辞任を表明すると、ネット上では、驚きの声が上がった。辞任は当然だという指摘はあるものの、きっぱりと潔いと称賛する声も相次いでいる。
甘利明氏が2016年1月28日夕に会見するまでは、各メディアも、大臣続投の見通しを伝えていた。
「ベッキーと比べると本当に偉い」との声も
ところが、甘利氏は、疑惑の説明で、自身が大臣室などで計100万円を受け取り、秘書も計600万円を受け取って半額は私的に使っていたことを認めると、いきなりこう切り出した。
「何ら国民に恥じることをしていなくても、私の監督下にある事務所が招いた国民の政治不信を『秘書のせいだ』と責任転嫁するようなことはできない。それは私の政治家としての美学、生き様に反する」
そして、目に涙をためて辞任を明言すると、報道陣から「えーっ」とどよめきが起こった。
報道によると、甘利氏は、安倍晋三首相から慰留されていたものの、これ以上迷惑をかけられないなどとして、数日前から辞任を覚悟していたという。2月4日には、TPPの署名式も予定されていたが、その出席も断念した。
ツイッターなどでは、甘利氏の突然の辞任について、賛辞が次々に寄せられている。
「全く潔い大臣辞任だ。まだこれから解明されるべき問題もあろうが、現代の『武士』だな」
「余りの潔さに質問する方がすごく遠慮気味だった空気が漂っていた。記者の中には甘利氏を尊敬している人もいるでは」
中には、「ベッキーと比べると本当に偉いと思うわ」「下手にもがかないのは逆にいい結果になるのかも」とタレントの不倫騒動を引き合いに出す向きもあった。