週刊文春「嫌らしい言い方をすれば、STAPを書けば部数が伸びました」
手記では、週刊誌の粗野な取材方法や動機にも触れている。週刊文春からは2015年になっても取材依頼の手紙が届いたといい、そこには率直すぎる取材目的が綴られていた。
「なぜ私たちが毎週のようにSTAP騒動を取り上げてきたか。理由ははっきりしており、読者の評判がよかったから。嫌らしい言い方をすれば、STAPを書けば部数が伸びました。アンケートも毎週取っていますが、ずば抜けていい数字」
「私は小保方さんをモンスターのような存在として書いてきました」
小保方氏が住んでいるマンションのオートロックを突破し、部屋の前までやって来てインターフォンを押した記者も多かったという。特にマンション前で週刊新潮のカメラマンからフラッシュを浴びた際には、
「マンションの中に逃げ込むと、カメラマンや記者が一緒に中まで入ってきて、録音しながら矢継ぎ早に質問をされた」
「恐怖で足の震えが止まらず、初めて警察を呼んだ」
という。
小保方氏は手記に15章あるうち、第11章を「メディアスクラム」と題してメディア批判にあてている。取材手法や「個人攻撃」については幅広く批判を展開しているものの、その程度が限度を超えたものだったのかについては取材側の言い分も聞いてみないと真相は分からない。また、報じられた内容が誤報にあたるかどうかについての具体的な反論には至っていない。