不倫騒動の渦中にあるタレントのベッキーさん(31)が「一時休業」すると、一部のスポーツ紙が報じた。所属事務所のサンミュージックが「(ベッキーさんは)このままでは仕事ができない」と、本人の体調不良を理由にテレビ各局に休業を申し入れたという。
専門家はこうした動きを「復帰へ向けた事務所の戦略」と見ているが、あくまで番組制作側に向けた対応にしか過ぎないと指摘し、「世間からすれば『逃げた』というマイナスイメージにしかならない」と批判する。
「あの時は大変だったね」というムードで復帰する可能性が高い
2016年1月29日朝、スポーツニッポンは一面でベッキーさんの「一時休業」を報じた。ロックバンド「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音さん(27)との「不倫交際」騒動が収まらない中、所属事務所が「(ベッキーさんは)このままでは仕事ができない」と判断し、各局へ休業を申し入れたという。
記事の中では、翌30日放送の「にじいろジーン」(フジテレビ系)が「休業」前の最後の出演となる可能性があると伝えていた。だが、この報道から数時間後、ベッキーさんが同番組の出演を「30日の放送から当面の間見合わせる」と、制作のカンテレ(関西テレビ)が発表した。
一連の動きについて、所属事務所のサンミュージックに確認を試みたが、「担当者会議中」として取材に応じなかった。だが、芸能ジャーナリストの片岡亮さんはJ-CASTニュースの取材に、ベッキーさんの「一時休業」は間違いないとした上で、これは「復帰へ向けた事務所の戦略」だと指摘する。
「番組のスポンサーがベッキーさんを『切る』ようなことが相次ぐと、事実上の『芸能界引退』を意味します。そのため、事務所は先手を打つ形で『休業』を申し入れたのです。体調不良を理由に全ての契約を解除してしまえば、誰にも文句はいえません。もう、次に待っているのは『復帰』だけですよ」
片岡さんは、今後事務所がマスコミを使って「ベッキー待望論」の流れを作るとも予想し、そうした動きの後「本人が出演していたレギュラー番組の中で、『あの時は大変だったね』というムードで復帰する可能性が高い」と見ている。
「逃げた」というイメージがどうしても拭えない
だが、ベッキーさんが以前のように「復帰」できるかは疑問だという。片岡さんはその理由について、今回の休業はあくまで番組制作側に向けた対応で、「世間からすれば『逃げた』というマイナスイメージにしかならない」ためだと説明する。
「休業の理由が『体調不良』でしょう。これは結局、事務所としては『2人は友人関係だった』という会見時の説明を復帰まで押し通すつもりだということです。あんな内容のLINEが流出しているにも関わらず、不倫の事実を認めず謝罪もさせない。これでは、いくら時間を置いたとしても世間は納得しないと思います」
片岡さんが指摘する通り、確かに今回の休業報道を受けてのネットユーザーの反応は冷ややかだった。ツイッターに寄せられた投稿をみると、
「えー?ベッキーさん休業するの?『お友達』で不倫じゃないのに?」
「ベッキー活動自粛なら分かるけど体調不良で休業とか被害者ぶりすぎちゃう?被害者奥さんやろ」
「休業だけで川谷妻に謝らなかったら、ただ単に逃げただけ」
と批判的な意見がほとんどだ。なかには、「完全に矢口真里コース」「矢口真里みたいになると思う」と、不倫スキャンダルから復帰した矢口真里さん(33)のように「汚れキャラ」に転身して復帰するという見方もあった。
「矢口真里のように上手くはいかない」
だが、片岡さんは「正直、矢口真里のように上手くはいかないでしょう」とも語る。矢口さんの場合は、本人が不倫の事実を認めて謝罪し、夫だった俳優の中村昌也さんとの離婚も済ませていた。これらの「禊」を終えた上で、さらに1年超の「謹慎期間」を経ての復帰だった。一方のベッキーさんは、単に体調不良で「休業」しただけ。
片岡さんはこうした事務所の対応の違いを指摘した上で、
「ベッキーさんは、これまで視聴者からの『好感度』で食ってきたタレントです。そのため彼女はデビュー時から一貫して『優等生キャラ』でした。そんな彼女が、急に『腹黒キャラ』や『汚れキャラ』に転身できるかは疑問です。かといって、今まで通りのベッキーさんを視聴者が受け入れるとも思えません」
と、芸能界復帰に悲観的な見方をしている。