ゴムボールを握っていれば長生きできる?
すると、男女とも握力が強い組の人ほど死亡リスクが低くなった。最も強い組(男性47キロ、女性28キロ以上)は、最も弱い組(男性35キロ、女性19キロ未満)に比べ、死亡リスクが4割も低かったというから、差は歴然だ。
ただ、研究班は「握力の強さが健康のバロメーターになることがわかり、病気の発症リスクを考えるうえで非常に意味がある」と指定したが、「握力を鍛えれば長生きできる」とまでは結論づけていないので、勘違いしないように。
ある医師のサイトをみると、こう書いている。
「握力レベル高くなると死亡リスクが減少するという、非常に単純かつ明瞭な結果が出ていますが、『原因と結果』をはき違えないようにしましょう。次の理由が考えられます。(1)握力が強い人はもともと健康な人が多かった(2)日頃から運動などで健康に気を使っている人は握力が強かった(3)病気がちやもともと体の弱い人は握力が弱い、などです。ゴムボールを握って鍛えていれば長生きできると考えるのは早計です。ほかの部分も鍛えましょう」