分裂・解散騒動に揺れるアイドルグループ「SMAP」がレギュラー番組「SMAP×SMAP」(スマスマ、フジテレビ系)で謝罪会見をしてからおよそ1週間。今、メンバーの中で唯一ジャニーズ事務所に残る姿勢を見せていた木村拓哉さんが、ファンの中で「悪者」になりつつある。
メンバーやマネージャーを「裏切った」との認識がファンの間に広がっているためとみられ、実際、会見後に実施した週刊誌の読者アンケートでも「応援しない」「SMAPを名乗ってほしくない」など、木村さんへの厳しい批判が集まっている。
「彼だけヒーローみたいな感じになっている」
2016年1月18日に放送された謝罪会見では、口火を切って「このままではSMAPが空中分解になりかねない」と現状を説明したのも、「これから自分達は何があっても前を向いて歩いて行く」と最後にまとめたのも木村さんだった。
事務所から独立すると報じられた他のメンバー4人が、木村さんの尽力で「事なきを得る」。そんなストーリーを背景にうかがわせる内容だった。リーダーではないにも関わらず会見を仕切っていた点も、それを印象付けた。
4人が「悪者」で、木村さんが「善人」。こうした構図はテレビをはじめとするマスメディアの伝え方に貫かれ、スポーツ各紙はその色をより濃くしている。
一方、多くの人々が事務所側に批判的なネットでは、木村さんへの不満が高まっている。
会見後、掲示板サイト「2ちゃんねる」やSNSは「彼だけヒーローみたいな感じになっている」「ひとりだけ男下げた」といった趣旨の意見であふれた。一部ネットメディアは他のメンバーやマネジャーを見捨てた「裏切り者」とも指摘し、「キムタク叩き」の傾向はネットでますます強くなっている。