新型「聞こえません」ポーズ披露などと報道 野々村被告の行き過ぎた「お笑い化」は人権問題だ、との指摘が

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   政務活動費をめぐる詐欺などの罪で在宅起訴された元兵庫県議・野々村竜太郎被告(49)を「娯楽化」することについて、法廷画家の榎本よしたかさんがツイッターで疑問を投げかけている。

   罪は償われるべきであり、犯罪者を擁護する意図はないとした上で「公然とバカにして良い他人などいないと僕は思う」と指摘。野々村被告の外見や振る舞いを笑いものにしている現状を問題視した。

  • 画像は野々村被告のブログのスクリーンショット
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「無限にサンドバックにしてよい法は無い」

   初公判は2016年1月26日、神戸地裁で開かれた。開廷から閉廷までの大部分を見ていた榎本さんは、翌日27日にツイートを連投し、公判中の野々村被告の様子をレポートした。

   榎本さん曰く「発言、表情、挙動、主張内容、声のトーンまですべて異様」であり、「これは病気の人だな」との印象を持ったという。被告が病人だと断定しているわけではなく、あくまで個人の感想としつつ、「ふざけていたり、異常なフリをした演技などでは無いと感じました」と振り返る。

   報道によると、被告は起訴内容を否認。「記憶にございません」「覚えておりません」といった言葉を100回近く繰り返し、かみ合わないやりとりが続いた。途中では、「記憶障害」の可能性があるとの診断を受けたと主張したという。

   診断の真相は不明だが、榎本さんは「自分が同じ病気を患っていたら、同じように支離滅裂な発言をしたかもしれません。極度の緊張による記憶障害も併発し『覚えていません』と連発したかもしれません」と想像し、「そう考えるとあまり公然とバカにするのは良くないなと思った」と綴った。

   一連のツイートに犯罪者を擁護する意図はなく、罪は償われるべきだとする。ただ一方で、無責任な私刑が過激化している現状を危惧しているといい、

「画面の向こうでしか知らない他人を、犯した罪のスケールを度外視して無限にサンドバックにしてよい法は無いし、見た目や(可能性が指摘されている病気による)振る舞いをここまで茶化して娯楽化するのは本件とは別のベクトルにある人権問題だと感じる次第です」

と、被告の言動を過剰なまでに笑いものにする風潮に疑問を投げかけた。

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