STAP細胞論文の著者だった理化学研究所の元研究員、小保方晴子氏(32)が2016年1月28日に手記を出版した。小保方氏がまとまった見解を示すのは14年4月の会見以来初めてとなる。
タイトルは「あの日」。15章構成の全253ページで、講談社から出版された。研究者を志したころの話から、2014年1月の論文発表、不正疑惑が浮上してから論文撤回に至るまでを当事者の視点で詳細につづっている。
執筆の動機については、前書きの中で「このまま口をつぐみ、世間が忘れていくのを待つことは、さらなる卑怯な逃げであると思い、真実を書こうと決めました」としている。
STAP論文の執筆過程については「私は誰かをだまそうとして図表を作成したわけでは決してありません。一片の邪心もありませんでした」と弁明しつつ、「不勉強であったことを、心から反省し、恥じています」と謝罪している。