「想像力の欠如」が大きな理由
しかし、こうした不適切な画像をツイッター上に公開し、今回のように「炎上」してしまう若者はなぜ後を絶たないのだろうか。2016年に入って1か月と経たないうちに、すでに「地下鉄で下半身露出」「堀北・山本夫妻の新居をツイッターで報告」「登別のホテルの食器洗い場流しで入浴」など、多くの「バカッター案件」が世間を騒がせている。
日本セキュリティ・マネジメント学会常任理事の萩原栄幸氏は、IT系ニュースサイトの「ITmedia」へ14年に寄稿したコラムで、こうした若者が後を絶たないのは「想像力の欠如」が大きな理由だと指摘する。
荻原氏によれば、感性を共有できる仲間との関係性の中で容認されていた行為を、そのままの感覚でSNSに投稿してしまう若者が多いのだという。今回のケースでいえば、「アイスケースへの侵入」も、投稿者の仲間内ではある意味で「笑い話」として捉えられていたということだ。
だが、こうした投稿がネットに公開され、第三者の目にとまると、純粋な「迷惑行為」として問題視される。その結果、一部のネットユーザーによって「炎上」させられ、個人情報がネットに拡散されてしまう。
つまり萩原氏は、若者は自らの行為を「世間」がどう捉えるかを想像できないため、「バカッター行為」が無くならないのだと分析している。その上で、萩原氏は、こうした意識は「本来は学校や家庭で教えるべき事柄」だとも指摘している。