民主党の新ポスターに「自虐じゃなくて自爆」のネット評続出 前田敦子の「パクリ」説も急浮上

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   「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」――。こんなキャッチコピーを大書した、民主党の新しいポスターがネットで物議を醸している。民主党の寺田学広報委員長は2016年1月27日の発表会見で「強い自信があるからこそ、このように大胆なポスターを外に出せる」と語気を強めたが、ネット上では「何が目的なのかさっぱり」「ギャグとしか思えない」と冷ややかな声が飛び交っている。

   さらに、元AKB48の前田敦子さん(24)が過去のAKB総選挙で発した「私のことは嫌いでも、AKBは嫌いにならないでください」という「名言」を思い出した人も多いようで、一部のファンの間では「まさかの前田敦子オマージュ」と政治とは違った話題を呼んでいる。

  • ネットで話題を集める民主党の新ポスター(画像は民主党ウェブサイトから)
    ネットで話題を集める民主党の新ポスター(画像は民主党ウェブサイトから)
  • ネットで話題を集める民主党の新ポスター(画像は民主党ウェブサイトから)

「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」

   ネット上で物議を呼んでいるのは、今回民主党が作製した3種類のポスターのうちの1つだ。真っ白な背景に黒字で「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」というキャッチフレーズを大書し、下部には「そんなあなたへ。すぐに信じなくてもいい。野党として、止める役割をやらせてください」と付記している。

   産経新聞電子版が16年1月27日朝にその内容を報じたことで、今回のポスターは正式発表の前からネット上で大きな話題を集めることになった。ツイッターの「トレンド」には同日昼、一時「民主党ポスター」「民主主義」という言葉が登場した。

   だが、ツイッターに寄せられたコメントを見ると、

「このポスターはギャグとしか思えない」
「正直『それなら民主党に入れなくても他入れるわ』ってなるだけだと思うので何が目的なのかさっぱりです」
「自虐じゃなくて自爆だよなあ」

などと批判的なコメントがほとんど。また、「民主党のポスター、雑コラだと思ったら公式なのか」と揶揄するような意見も見られた。

   こうした批判や揶揄の声がネットに飛び交うなか、民主党は27日夕に行われた枝野幸男幹事長の定例記者会見で、新しく作製したポスターを正式に発表した。会見に出席にした寺田広報委員長は、「民主党は嫌いだけど...」のポスターについて、

「客観的に見て、民主党に嫌悪感を持っている人が一定数いることは事実として認識しています。ですが、そういった人の中にも安倍政権に対して強い憤りを持っている人は多いはず」

として、こうした層に訴えかける狙いがあると説明した。その上で、「自信があるからこそ、このようなポスターを外に出せる」とも言及。党として強い自信がなければ、こうした大胆な言葉を使ってアピールすることは不可能だとも語った。

枝野幹事長は「アイドルオタク」、十八番はAKB48

   また、今回の「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」というキャッチフレーズから、元AKB48の前田敦子さんの「名言」を思い出した人も少なくないようだ。その名言とは、2011年の第3回AKB48選抜総選挙で前田さんが1位に返り咲いた際、涙を浮かべて語った「私のことは嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないでください」という言葉だ。

この「類似点」に気づいたファンからは、

「まさかの前田敦子オマージュ」
「元AKBのあの人の言葉に似ていると思ったのは私だけですか?」
「正直『これには前田敦子も苦笑い』という感想しか浮かばない」

といった投稿がツイッターに寄せられており、一部からは「民主党の中に、前田敦子推しがいるに違いない」と推測する声もあがっている。

   その背景には、民主党の枝野幹事長がかねてより「アイドルオタク」を公言していることがある。14年11月25日の朝日新聞によると、枝野氏の十八番はAKB48だといい、なかでも「チャンスの順番」という曲は「民主党ソング」とまで語っている。

   また、枝野氏は14年4月に、インディーズ文芸誌の「Witchenkare(ウィッチンケア)」という雑誌に、AKB48と日本経済を絡めた「歌は世につれ。~秋元康・AKB戦略と日本経済~」という評論を寄稿したこともある。

   こうした事実を考えると、ネットに浮上した「民主党内のAKBファンが、今回のキャッチフレーズを考えた」という推測も、全くもって荒唐無稽な意見とは言い切れない――かもしれない。

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